menu close
MENU

教育学科卒業生と渡辺文夫名誉教授による書籍が出版されました。

中尾元(編著)・渡辺文夫(監修)(2023)『異文化間能力研究―異なる文化システムとの事例分析』新曜社。

この本の企画が生まれたのは、パンデミックの厳しい検疫のために、2020年3月から2022年3月までの期間、日本に私が帰国できずにフィリピンの自宅に「閉じ込められていた」ことがきっかけだった。上智大学の教育学科に勤務していたとき担当していた「異文化教育学」の元ゼミ生たちとパンデミック以前に折々に日本で開催していた懇親会が開けなくなったために、フィリピンにいる私と欧米や日本に住む元ゼミ生たちとオンラインで「会う」こと(時にはオンライン呑み会)を始めた。その中で私が本を出版することを提案した。教育学科卒業後、ニューヨークのフォーダム大学で修士号、京都大学で博士号を取得し、追手門学院大学の教員になった中尾元君の研究を中心に世界中で活躍してきた元ゼミ生たちの体験がうまく組み合わされ、説得力がある新しい形の学術書ができると思ったからだった。中尾君が編集と出版の段取りの中核を担い、その後2年の時間をかけ社会科学領域では定評がある新曜社からこの本が出版された。編者と何人かの執筆者によって英語と中国語での翻訳・出版の計画も検討されている。[渡辺文夫、上智大学名誉教授、1972年教育学科卒]

世界がますます多様化する中、人々が互いを否定することなく関係を築き、共に生きていくために大切な態度や能力は何か。本書は、異文化間心理学の様々な理論と、12の質的な事例研究を橋渡しすることで誕生した、異文化接触の現実(リアリティ)に基づく研究書籍である。この理論と実践のコラボレーションにより、読者は異文化間コンピテンスのテーマや方法論、概念、そして応用的な側面を学ぶことができる。とりわけ、「特性論」や「関係論・行為論」、そして「異文化接触の帰結」といった3部構成からなる枠組みを通して、本領域への見通しが良くなるであろう。さまざまな分野で異文化の中で働く人々の多様で深い考察をまとめた、他に類を見ない一冊となった。筆者自身の教育学科の学びの結果として、研究と体験とを結びつける書籍ができたことは感慨深い。多くの在学生にも読んでもらいたい。[中尾元、追手門学院大学講師、2008年教育学科卒]

出版社ウェブサイトへのリンクはこちら 目次はこちら